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コラム「読んでみて」

季刊発行の丸信スマイル通信にて掲載している、私、竹腰のコラムです。
季節のことや時事について、建築についてなどを綴っています。
よろしければどうぞ「読んでみて」ください。

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2007冬

 新年明けましておめでとうございます。
皆様、ご健勝で新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
今年のお正月はたいへん暖かかったので、地球温暖化を心配しつつも今年は過ごしやすい一年になるかなあと思っておりましたが、何のことはないきっちり一月七日にはドカ雪が降りまして、その後は例年通り本格的に寒くなりました。寒さが身に応えつつも、まだまだ自然界は健在だと心のどこかでちょっぴり安心感も覚えました。
 さて今回は、本のご紹介をしたいと思います。昨年のベストセラー 藤原正彦著
「国家の品格」です。たいへん話題になりましたから、読まれた方も多数おみえになると思います。藤原正彦さんは、一九四三年生まれ、数学者で、お茶の水女子大学理学部教授です。また、作家・新田次郎と藤原てい の次男でもあります
 本の内容は次のようなものです。


 戦後、祖国への誇りや自信を失った日本人は、わが国古来の「情緒と形」を忘れ、欧米の「論理と合理」に身を売り、国柄を失った。しかし今日、世界を支配した欧米の教義は破綻しつつある。今こそ日本は、かつてなくした「国家の品格」をとりもどさなければならない・・・・。そう主張する著者が、論理の限界を明らかにし、情緒や形の意義を問い直す。というものです。つまり、
現在の世界は、核兵器や犯罪、テロが広がり、家庭崩壊や教育崩壊も、先進国共通の現象である。この荒廃の真因は、西欧的な論理、近代的合理精神の破綻に他ならない。
論理や合理は非常に重要である。しかし、人間はそれだけではやっていけない、ということが明らかになってきた。論理は重要であるが、論理の出発点を選ぶことはそれ以上に決定的なのである。論理の出発点を正しく選ぶために、付加すべきものがある。それが、日本人の持つ美しい情緒や形である。惻隠の情であり、武士道精神である。
戦後の日本は高い経済成長を遂げてきた。だが、繁栄の代償に失ったものはあまりにも大きい。「国家の品格」が格段に失墜したからである。
日本が国家の品格を取り戻すためには、現代を荒廃に追い込んでいる自由と平等より、日本人固有の情緒や形のほうが上位にあることを、世界に示さねばならない。
それには、まず日本人それぞれが情緒と形を身につけることだ。それが国家の品格となる。品格の高い国に対して世界は敬意を払い、真似をしようとする。それは、文明国が等しく苦悩している荒廃に対する唯一の解決策といえるだろう。


だいたい、大雑把に以上のような内容です。私は単細胞ですので、読んでいるうちにまったくその通りだと納得してしまいました。昨年の、いじめ問題、ホームレス襲撃事件、耐震偽装事件等々、明らかにモラルの崩壊を示す事件がいっぱい出てきました。
安部総理大臣は、就任演説で「美しい日本」をつくろうと訴えました。教育基本法も改正しようと。これらは、きっとこの「国家の品格」に触発されての発想だろうと思いました。まだ読まれてない方は、是非ご一読をお勧めします。そして、みんなで現状の世界について改めて考え直してみるべきではないかと思っております。
どうか今年も相変わらず格別のご指導ご高配を宜しくお願い致します。